織境 Loomworldとは

はじめに

織境 Loomworldとは

本文とライブラリを一体化したAI劇作デスクです。管理対象と境界、データの保存先について説明します。

まず結論から

織境 Loomworld(略称 Loomworld)は、小説、脚本、物語創作のためのAI劇作デスクです。単に文章を生成するだけの入力欄ではありません。本文とライブラリをひとつのプロジェクトに統合した執筆空間です。作家が本文を書き進めると同時に、キャラクター、ロケーション、小道具、世界観設定、タイムライン、伏線を追跡可能なプロジェクト記録として整理し、参照と構造的な連携によってこれらすべてをひとつの網の目のようにつなぎ合わせます。

プロジェクトの原稿はユーザーアカウントを境界として、信頼できる唯一の正本(正本バージョン)としてクラウドに保存されます。端末にはオフラインでも編集を継続できるローカルキャッシュが保持されるため、ネットワークが切断されても執筆を続けられます。AIはプロジェクトの資料を読み込んでから発言し、プロジェクトに書き込まれるあらゆる変更はユーザーの確認を経て初めて適用されます。

脚本を根幹として世界を育む

Loomworldの脚本は単なるプレーンテキストの塊ではありません。描写、登場人物、セリフ、メモ、ト書き、ナレーション、トランジションという9種類の構造化ノードで構成され、それらを上位で束ねるシーンと時空(シーン設定)という2つの構造層がしっかりと支えています。エディターは「この行は登場人物名」「このブロックはト書き動作」と認識するため、登場回数の集計、共演関係、章ごとの状態変化を作家の記憶に頼ることなく、確かな根拠に基づいて追跡できます。

構造は全体で4層(章 → シーン → 時空 → コンテンツブロック)に分かれています。章は作品を大きな節目に区切り、シーンは1つのドラマの単位として場所、時間、短いタイトル、概要を保持します。時空は同一シーン内で「いつどこへ」切り替わったかを記録し、コンテンツブロックが実際のテキストを担います。

本文が構造化されているからこそ、プロジェクト全体の根幹となり得ます。原稿に登場するキャラクター、ロケーション、小道具はライブラリ内の対応するカードに紐づけられ、ひとつの設定を変更すれば、それを引用しているシーンを漏れなく洗い出すことができます。

6つの資料モジュール

長編創作において最もコストが高いのは、文字を入力することではなく、記憶を維持することです。第30章に登場する脇役の性格が第3章と同じであるべきか、「古い茶屋」と「悦来茶館」が同じ場所であるかなどを作家自身の記憶力で判断する必要はありません。左側ナビゲーションにある6つの入り口が、それぞれ1種類の事実を管理します。

キャラクター

名簿と関係図:5段階の重要度、手動リンク、所属勢力、章ごとの推移、登場回数の統計。

ロケーション

親子階層が唯一の正本(正本情報源)。3D地形マップ、平面画像へのマッピング、あるいはマップなしの管理にも対応。

小道具

受け渡される品々:カテゴリ、物語上の重み、所持者と関係性のメモ、脚本での登場箇所。

世界観設定

検索・引用可能な項目として整理される世界観設定。勢力・組織カテゴリはキャラクターの所属の正本も兼ねます。

タイムライン

複数のプロットライン:物語の順序を並べるカードフロー、年月と期間を管理する目盛り軸、脚本の特定箇所へのアンカー固定。

伏線

リズムパネルの「伏線管理」ボード:伏線の設置・強化・回収という3つのアンカー、スパンの自動計算と期限超過の警告。

各入口、共通ルール、モジュール間の連携: 資料モジュール総覧。

AI協働の3つの入り口

AIによる作業はすべて、ワークスペース左側にあるひとつのチャットボックスから行われます。アシスタントは常にそこに常駐しています。役割は3つあります。文章を選択して右クリックし、リライト、拡充、要約、推敲を行うこと。続きを執筆させたい章やシーンを指定して次の展開を書かせること。そして、動機や展開の方向性、設定の整合性などをまず対話で議論し、その合意事項をひとつのプロジェクト変更として反映することです。

これら3つの機能には共通の原則があります。AIは必ずプロジェクトの資料を読み込んでから発言し、プロジェクトに書き込まれる変更はすべて事前に提案カードとして提示されます。1回の承認で適用される変更は最大8つの操作に制限され、1回の取り消し操作で変更全体をまとめて元に戻すことができます。

AIがユーザーに無断で編集を行うことはありません。タスク開始時点のバージョンにおける資料グラフを読み込み、対象が途中で変更された場合は処理を中断して提案を拒否します。ユーザーが承認しない限り、原稿は1文字も変更されません。最終決定権は常に作者にあります。

詳細は AI協働の概要 および AIによる変更可能範囲と保護領域 をご覧ください。

3層の空間:ロビー、プロジェクト、設定

アプリ全体は3層のシンプルな構造です。プロジェクトロビーはすべての作品の起点であり、プロジェクト作成の対話を行う「執筆(Write)」と、保有する作品を8角形の3D本棚またはカード一覧で確認できる「本棚(Shelf)」で構成されます。プロジェクト内では、左側ナビゲーションに7つの入り口(脚本、リズム、キャラクター、ロケーション、小道具、世界観設定、タイムライン)が並び、本文は常に中央に配置され、左側にAIチャットボックスがフロート表示、右側にコンパニオンパネルが配置されます。設定ウィンドウには、全般、プロジェクト設定、プロジェクトデータ、アカウントの4つのセクションが用意されています。

全体マップ:画面構成とナビゲーション および 設定とプロジェクトデータ。

あなたのデータと機能境界

  • クラウドのコピーが正本(権威あるバージョン)となります。端末のローカルキャッシュはオフライン編集用であり、すべての編集はまずローカルに保存されてからクラウドへアップロード待機列に入ります。
  • 2台の端末で同一プロジェクトを同時に編集した場合、Loomworldはクラウドの正本に基づいて画面を更新し、未アップロードのローカル原稿を「競合コピー」として別名保存するため、どちらの変更も失われません。
  • バックアップや移行のために、上限なくいつでも .quill.json プロジェクトパックをエクスポートできます。脚本本文はWord、PDF、またはQuilldownプレーンテキスト形式でもエクスポート可能です。
  • AIによる書き込み、要約、アーカイブ整理はアカウントの使用量として計上されます。呼び出し履歴とクレジット明細は「アカウント」で確認できます。

現在の公開状況

Loomworldは段階的に機能を公開しています。ログイン、プロジェクトロビー、脚本エディター、6つの資料モジュール、インポート・エクスポート、クラウド同期、アシスタントとの対話メインチェーンには実際の入口が用意されており、アカウントごとに利用可能な機能はテスト範囲に応じて調整される場合があります。Global版はCreem、CNのPC版はAlipayを利用します。ログイン後に商品と価格を確認してお支払いください。サブスクリプションは30日間・手動更新で、自動課金はありません。 料金プラン および 現在の公開状況 をご覧ください。

対象外の領域

過度な約束をするよりも、明確な境界を示すことこそが誠実です。Loomworldは次のシーンを勝手に予定して執筆することはなく、作家の不在中にプロジェクトを変更することもありません。通常の単なる見出しを勝手にシーン構造と推測したり、文中に名前が出ただけで世界観設定カードを自動作成したりすることもありません。また、映像制作パイプライン(レンダリング、ポストプロダクション、納品ツール)は製品の対象外であり、ユーザー自身のAPIキーを要求することもありません。モデルはタスクごとにプラットフォーム側で適切にディスパッチされます。

Loomworldが得意とするのは、数十万文字に及ぶ長編作品において、キャラクター、ロケーション、小道具、世界観設定、タイムライン、伏線を常に緊密に噛み合わせ続け、AIの介入をすべて可視化し、確認可能で、取り消し可能に保つことです。