プロジェクトパックのエクスポートとインポート
成果物としての書き出しとプロジェクトバックアップの違い、.quill.json、Quilldown、スナップショット、アーカイブの役割を説明します。
2種類のエクスポートの使い分け
Loomworldは、用途のまったく異なる2種類のエクスポートを提供しています。1つは、共同制作者や関係者が閲覧・校正するための完成原稿を出力する「成果物エクスポート」。もう1つは、プロジェクト全体を後から完全に再読み込み可能なデータとして保存する「プロジェクトバックアップ」です。前者は完成した成果物であり、後者はデータを包み込むコンテナです。
成果物エクスポート
Word(.docx)/ PDF(システム印刷ダイアログ経由 → PDFとして保存)/ Quilldownプレーンテキスト(.txt)。対象範囲:脚本全体または指定の1章。メモ(注釈)行を含めるかどうかの選択が可能です。
プロジェクトバックアップ
プロジェクト全体を .quill.json 形式で完全にパッケージ化:本文、構造、カード情報、添付アセットをまとめて封入し、端末間の移行や独立したデータ復元に使用します。
エクスポートの手順
「設定 → プロジェクトデータ」に両方の機能が集約されています。上部には「成果物エクスポート」(形式と範囲を選択して脚本を書き出し)、下部には「プロジェクトバックアップ」(「Export project」をクリックしてJSONパックをダウンロード)が配置されています。ロビーのプロジェクトカードメニューにも「Export project」が用意されているため、プロジェクトを開かずにそのまま外部へ書き出すことも可能です。
- メモ行を含めるかどうか:これは「include comment lines」(注釈行を含める)スイッチで制御されます。送信相手が誰であるかに応じて事前に切り替えてください。
- PDFはシステム印刷パネルを経由:システムの印刷ダイアログを呼び出し、そこからPDFとして保存します。用紙サイズや余白、ヘッダー・フッターは印刷パネル側の設定が適用されます。
- 画像はパック内に同梱:画像データはプロジェクトパック内に一緒にパッケージ化されます。インポート時に整合性が検証されて復元され、破損した画像がある場合は別の画像でごまかすことなくインポート概要に明記されます。
3つの成果物形式の選び方
- Word(.docx):俳優、監督、編集者がオフィスソフト上で閲覧し、コメントや注記を書き込む場合に適しています。シーン見出し、話者名、セリフの階層がレイアウト上でも明確に識別されます。
- PDF:完成した原稿を外部へ送付し、閲覧者に内容を改変されたくない場合に最適です。システムの印刷パネルを経由するため、用紙設定や余白を事前に細かく調整できます。
- Quilldown(.txt):脚本をGitなどのバージョン管理システムで管理したい場合や、2つの下書き間で差分(diff)を比較したい場合、外部ツールと連携させたい場合に適しています。人間にとって読みやすく、構造の完全復元が可能で、最も扱いやすい形式です。
出力範囲は目的に応じて慎重に選択してください。外部の関係者には通常「全脚本」が必要ですが、特定のレビュー依頼であれば「第N章」のみの出力が適しています。また、「include comment lines」スイッチも必ず確認してください。自分用の執筆メモは、原則として完成原稿に含めるべきではありません。
インポートと復元
ロビー画面で「Import project」を選択し、.quill.json ファイルをアップロードします。インポート処理は、同名の既存プロジェクトを上書きすることなく、常に新しい独立したローカルプロジェクトとして展開され、本文、構造、カード情報、および検証済みのアセットが忠実に復元されます。Web版ではまずローカルプロジェクトとして読み込まれ、ログイン中であれば初回起動時にクラウドプロジェクトの作成と端末連携が自動で完了します。
より細かな復元手段として、プロジェクト内には2つの安全機能が備わっています。「バージョンスナップショット」(手動アーカイブおよび過去状態への巻き戻し)と「アーカイブ箱」(削除されたシーンや時空が一時保管され、復元すると元の章の末尾に安全に追加されます)です。スナップショットとアーカイブ箱はプロジェクト内部のセーフティネットであり、プロジェクトパックは端末間を移動するためのコールドバックアップです。
Quilldownフォーマットの概要
Quilldownは、Loomworld独自のプレーンテキスト脚本形式(.txt)です。章、シーン、時空の3階層見出し、および9種類の本文ノード(例:「# 第N章 タイトル」「## 連番 · ロケーション · 時間 · 短いタイトル」など)の書式が厳密に標準化されています。人間がそのまま読める高い可読性を備え、クリーンに差分比較ができ、バージョン管理にも最適で、将来別のツールへ移行する際も作品の構造を損なうことなく引き継げます。
ノード種別は創作上の意味構造を表現するものであり、印刷レイアウトを直接制御するものではありません。清書された組版レイアウトが必要な場合は、WordまたはPDF形式をご利用ください。
制限事項とトラブルシューティング
- プロジェクトパックはLoomworldで再度インポートするために設計されています。内部のデータ構造を手動で直接書き換えないでください。手動編集されたファイルは正常に読み込めなくなる恐れがあります。
- プロジェクトパックにはそのプロジェクト固有のアシスタント対話セッションと履歴が含まれるため、チャット履歴も作品と一緒に引き継がれます。アカウントのクレジット残高やタスク実行ログはアカウント情報に属するため、パックには含まれません。
- エクスポートに失敗した場合はエラー理由が表示されます。ボタンを連打するのではなく、案内に従ってプロジェクトを開き直してから再試行してください。
- バックアップの基本ルールはシンプルです。1つの章を書き終えるごとにプロジェクトパックを1回エクスポートしてください。ワンクリックで大切な作品を守ることができます。